今週の為替市場(02.13)

毎週土日に一週間を振り返り、為替市場を考察しています。

 

このブログは僕がFXトレードを行うために収集した知識です。

 

いつ、どのような出来事で市場が変化していったのか、記録をつけて振り返っています。

 

FXは世界規模のマクロ経済を把握することが必要です。

逆に言えば、FXを勉強することで世界の経済状況や株式市場も把握できるようになります。

 

株式投資、FXなど代表的な金融商品取引の参考になればと思います。

 

 

PICK UP WEEK(2022.2.7 ~ 2022.2.11

 

 

目次

 

 

 

ドル

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米国ではFRBの動向に注目が集まっています。

先週末(2/4)に発表された1月雇用統計では、予想を上回る結果が示されました。(非農業部門雇用者数の予想12万人、結果46.7万人)

作年末から市場のほか、パウエルFRB議長からも政策金利の利上げを示唆する声が聞こえいていました。今回の雇用時計によって、利上げの方向性が確実になったばかりでなく、大幅利上げや短期政策の必要性が問われることになったと思われます。

そのような状況の中で、今週2/10には1月米消費者物価指数が公表されています。

ここでの数値もFRBの姿勢を問いただす結果となっており、前月比予想は0.4%に対して結果0.6%、前年比に関しては予想7.2%に対して結果7.5%と40年ぶりの上昇率を示しています。FRBに対して利上げ開始を一段と促す格好となりました。

これにより2/10以降のドル目線はドル高方向に移ったものと見られます。

↑上向き①雇用統計およびCPI好結果

↓下向き②利上げ織り込み済みによる短期決済

↑上向きウクライナ情勢が緊迫化することのリスクオフ

来週の注目は2/16発表の1月小売売上高です。ここでも好結果となれば、ドル高へ後押しとなります。そしてウクライナ情勢にも注目です。ここ数日でロシアによるウクライナ軍事侵攻のニュースが飛び交いました。基本的にはリスクオフによる現金化でドル高を予想しますが、ロシアとアメリカで関係悪化となれば、ドル売りも想定されます。

 

 

 

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1月以降アメリカ市場の雇用改善とインフレにより利上げが高まり、これに連動した形で日本株の下落を引き起こして円高が進んでいました。2月に差し掛かると過剰な動きも一服し、次の手を待つように調整売りになりました。しかし同時に、世界的な原油高が継続しており、原油輸入国である日本は貿易収支悪化を懸念されて円安基調になってきています。

さらには経済成長の兆しも見えない状況の中、米国に引きつられて上昇していた長期債利回りの上昇を食い止めるため、日銀は2/10、0.25%の指値オペを実施すると報道されました。これによって一気に円売りにトレンド転換していく事態になっています。

↓下向き原油高による円安

↓下向き②日銀による10年債0.25%の指値オペ

↑上向きウクライナ情勢が緊迫化することのリスクオフ

しかしながらウクライナ情勢によって、安定通貨と見なされる日本円が一時的に買われるケースも想定されます。緊迫化した状況が続く可能性であれば、日本円買いが一定に行われることも検討しておきたいです。

 

 

 

ユーロ

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ユーロは1月までドルと相反する動きが目についた。

米国の多数化された利上げ早期着手によって、ドル高が進行し、流通量第2位のユーロが売られたのは自然な流れだろう。しかしながら2月になってからは、ドル高の織り込み、次の指標待ちによる調整売りからユーロが買われだしました。さらに2/3のECB理事会後のラガルド総裁発言から、インフレを懸念していることや3月での政策調整を準備しているとの声が聞かれ、一気にユーロ高へ転じることになりました。

その後は米国の雇用、CPIの好結果により、値動きが沈静化しましたが、さらなる米国の金融政策早期化やウクライナ情勢によってはトレンドが上下しやすい状況には注意したいです。

↑上向き①ラガルドECB総裁のインフレ警戒発言

↓下向き②米国利上げ政策早期化

↓下向きウクライナ情勢緊迫化