今週の為替市場(04.09)
毎週土日に一週間を振り返り、為替市場を考察しています。
このブログは僕がFXトレードを行うために収集した知識です。
いつ、どのような出来事で市場が変化していったのか、記録をつけて振り返っています。
FXは世界規模のマクロ経済を把握することが必要です。
逆に言えば、FXを勉強することで世界の経済状況や株式市場も把握できるようになります。
株式投資、FXなど代表的な金融商品取引の参考になればと思います。
PICK UP WEEK(2022.4.4 ~ 2022.4.8)
目次
ドル
先週に日銀の指値オペが実施されたことが引き金となり、3月当初から進行していたドル買いに利食い売りが進行しました。一時99.3に到達していたドル指数が97.8まで下落しました。しかし、今週に入ると再度ドル買い優位の相場に戻っています。
週末にはウクライナ首都キーウ周辺で市民が悲惨な状況となっていることが報じられており、対ロシアに対して追加制裁が行われることが予想されたことで、有事のドル買いが起こりました。また、4/5にはブレイナードFRB理事による「バランスシートを5月にも急速なペースで縮小」との発言が伝わり、ドル買いを後押ししています。その後も米当局者によるタカ派発言により1週間を通じてドル買いが継続しました。
↑上向き①ロシアのウクライナ進攻による有事のリスク回避
↑上向き②FRBによる利上げ政策およびバランスシート縮小
円
日本円は下落の一途を辿っています。
先週3/28に日銀は指値オペを実施しました。黒田日銀総裁は経済成長が伴わない中での長金利上昇に警戒感を示し、低金利誘導を敢行しました。この指値オペや欧米諸国との経済成長格差に市場が反応し、円安が継続しています。
指値オペ実施直後に一時利食いの円買いが生じましたが、米国の飛びぬけた経済成長度により物価上昇、長金利上昇に歯止めがかからない状況が続いています。
結果的に、円安・長期金利上昇が平行している現状です。
↓下向き①米国市場早期利上げによる米との格差
ユーロ
先週末にロシアがウクライナ占領地で市民を虐殺した疑いが浮上しました。これにより対ロシアに対して追加制裁が行われることが予想され、有事のドル買いが行われたことで、対照的にユーロ売りとなりました。欧州では対ロシアとの関係悪化により、エネルギー資源の輸入が停止され、経済が混乱することを恐れています。また、ECBでは2021年末時点で利上げ政策まで念頭に置いていた中、再度利上げ姿勢に否定的な意見が飛び交い始め、方向性が定まっていません。このような状況からユーロ売りが継続しています。
↓下向き①ロシアとの関係悪化(エネルギー源の供給困難)
↓下向き②ECB関係者の意見錯誤