今週の為替相場考察(08.09)
毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。
FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。
僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。
PICK UP WEEK(2021.8.02 ~ 2021.8.06)
目次
ドル/円
週前半はドル売り、円買いの動きでしたが、後半は強いドル買いとなりました。
まずは新型コロナウイルスデルタ株の急拡大や米10年債利回りの低下によりリスク回避の動きがドル/円を圧迫しました。
しかし8/4NY時間に入ると、ISM非製造業景気指数が予想を上回ったこと、クラリダFRB副議長が、今年後半にも資産購入ペース縮小の発表を行う可能性に言及したことでドル買いに転じました。さらに今週末には雇用統計を控えたこともあり、前述のテーパリング観測に期待感が増し、米10年債利回りが上昇していました。
結果的に週末まで上昇相場となっています。
ユーロ/ドル
ユーロ/ドルは新型コロナウイルスデルタ株の急拡大や週末の米雇用統計を控えて前半は様子見の揉みあい相場になっています。
しかし8/4 ISM非製造業景気指数の好結果やクラリダFRBの資産購入ペース縮小の言及により一転ドル買いが急速に行われました。
その後も米当局者による相次ぐタカ派的な発言とECBの金融緩和長期化が影響してさらなるドル買い、ユーロ売りが進行しました。
週末まで勢いは変わらず、1.175付近での下落となっています。
ユーロ/円
ユーロ/円は振幅の相場です。
前半は円売りが優勢でした。新型コロナウイルスデルタ株の急拡大から市場全体のリスク回避から円が買われています。
しかし8/4には前述のとおりドル買いが一気に進行したことで代表的通貨ペアであるユーロと円が売られています。ただしユーロ以上に円が買われていましたので、比率的には円売りが強くユーロ/円の相場に影響を与えました。持ち直して130円まで上昇しています。
週末には米雇用統計もあり、決済の売りが入り最終的には129.50円で落ち着く展開になっています。
まとめ
今週はリスク回避の円買いから、米国市場のテーパリング観測再熱によるドル買いに転じる展開となりました。
米国では9月FOMCで資産購入ペース縮小開始の可能性をアナウンスし、年末か来年初の開始とのシナリオを描いているとの報道もあり、これが市場の焦点にあたると思われます。
8月には26-28日にワイオミング州ジャクソンホールで開かれるFRBの年次経済シンポジウムが控えており、ここでパウエル議長がこのシナリオに関する話をするかがポイントになってきそうです。