今週の為替市場(02.19)

毎週土日に一週間を振り返り、為替市場を考察しています。

 

このブログは僕がFXトレードを行うために収集した知識です。

 

いつ、どのような出来事で市場が変化していったのか、記録をつけて振り返っています。

 

FXは世界規模のマクロ経済を把握することが必要です。

逆に言えば、FXを勉強することで世界の経済状況や株式市場も把握できるようになります。

 

株式投資、FXなど代表的な金融商品取引の参考になればと思います。

 

 

PICK UP WEEK(2022.2.14 ~ 2022.2.18)

 

 

目次

 

 

ドル

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今週はFRBによる利上げとロシア軍のウクライナ侵攻がドルレートを振幅させました。

CPI上昇や米当局のタカ派姿勢によって相場自体ドル高基調と捉えることができますが、そもそも年末にかけて議論されてきたテーマでもあり、織り込み済みとも受け取れます。

そのような中、ウクライナ情勢の緊迫化が地政学リスクと受け止められてリスク回避の通貨高をもたらし、この影響が今週は強かったように思われます。この影響からか、週当初はリスク回避のドル高でした。

しかし、2/15には「ロシア軍が訓練終了後に一部撤退を開始した」と報じられると、調整売りも相まって、市場が安堵感をもってドル安に転じています。それでも緊迫感を残す状況や2/18米国のブリンケン米国務長官とロシアのラブロフ外相が会談を行うことで様子見段階の値動きになったと考えられます。さらにFRBの積極利上げによる景気への悪影響も懸念されてボラティリティを失う1週間になったと言えます。

↑上向きFRBの積極利上げ

↓下向きウクライナ情勢によるロシアとの関係悪化

 

 

 

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今週はウクライナ情勢によってリスク回避の通貨としての価値が高まった印象です。

前述のとおり、ロシア軍のウクライナ侵攻の可能性が高まった先週末には円買いが進みました。しかし、2/15に「ロシア軍が訓練終了後に一部撤退を開始した」と報じられたことでリスク後退により調整の売りになっています。

それでも依然としてウクライナでは緊迫感が感じられ、地政学的にロシアと欧米等主要諸国との関係悪化が懸念され、現時点では円買い傾向が高まっています。

円に関してはさらに日銀による指値オペも考慮すべきです。景気上昇が望めない現状の中、欧州諸国の連れ高から長金利上昇が目につきます。目標インフレ率2%に届かない日本経済では低金利を続けていくとの日銀からのメッセージです。円高、円安どちらも方向性がある状況と捉えるべきでしょう。

↑上向きウクライナ緊迫感

↓下向き②日銀による低金利政策

 

 

 

ユーロ

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ユーロもウクライナ侵攻の影響を受けています。

EU諸国とアメリカはNATOによる安全保障の協定があります。さらにEUはロシアの天然ガスなどの資源を輸入しています。ロシアとの関係悪化はEUの経済悪化と直結するため、今回の騒動による影響は大きいと思われます。

そのような中でドルや円のとおり、先週からリスク警戒の動きが継続していた状況から、2/15に「ロシア軍が訓練終了後に一部撤退を開始した」との報道によって警戒感が緩み、ユーロ買いに転じました。しかしながら、神経質な相場と言って良い状況から、続報を警戒するような値動きで週末にかけてユーロが徐々に売られていきました。

またEUでもECBによる利上げの議論が行われていますが、2/3のECB理事会でのラガルド総裁発言以降、期間が一定時刻空いて慎重な言動になっていることでウクライナ情勢がより注目され、影響が強まった結果になっています。

↓下向きウクライナ情勢緊迫化

↑上向きラガルドECB総裁のインフレ警戒発言