今週の為替相場考察(08.22)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.8.16 ~ 2021.8.20)

 

 

目次

 

 

ドル/円

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週前半は世界的にリスク回避傾向が見られました。

アフガニスタンタリバン勢力が20年ぶりに政権を掌握。バイデン政権後に米軍撤退したことが引き金となっていました。また中国小売売上高と鉱工業生産の伸びが予想以上に鈍化していたこともあり、リスク回避の円買いが促進した模様です。米長期金利も急低下していました。

その後109.20円で下げ渋ると、リスク回避の動きがドル買いに普及し8/17より上昇していきました。これには短期筋のショートカバーや8/18のFOMC議事録の発表に期待が高まっていたことによるものでした。

来週の8/26~8/28にワイオミング州ジャクソンホールFRBのシンポジウムが開催されます。ここで米国の早期テーパリングが進言される可能性を秘めており、市場がドル買いを優勢に進めていると思われます。

8/19には下落しています。早期テーパリングが期待されますが、米経済指標が冴えない内容が相次いでおり、原油安や株安が一部見られ、再度リスク回避の円買いが進行しました。

最終的にも相場の読みあいが続き、揉みあいまま1週間を終えています。

 

 

 

ユーロ/ドル

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今週は1週間を通じて下落し続けました。

アフガニスタンタリバン掌握や新型コロナウイルス感染拡大のリスク回避などからくるリスク回避やFRB早期テーパリングからくる期待感のドル買いによってドル高方向へトレンドを作っていました。

また、欧州圏でも中東紛争による難民受け入れ問題や新型コロナウイルスの拡大継続などリスク傾向が高まっています。さらにECBでは金融緩和長期化の方針を示しており、米国との格差からユーロ安傾向となっています。

以上のことから引き続き下落傾向が継続する模様となっています。

 

 

 

 

ユーロ/円

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ユーロ/円も下落相場になっています。

前述のドル/円考察にあるようにリスク回避傾向によって前半は円買いが進んでいました。

対照的にユーロはアフガニスタン関連の中東問題やECBの金融緩和長期化でユーロ安が1週間を通じて継続しています。

ドルが流動性の高い相場になっている中で、ユーロは通貨安であるため、円の動向がユーロ/円を左右するものと思われます。

ドル買いが継続すれば円売りが生じ、ドル売りとなればリスク回避の円買いが起こる状況になっています。

現状ドルが米国の早期テーパリングによりドル高方向にトレンドを形成する見込みが高いため、ユーロ安、円安による揉みあい相場もしくは下落のシナリオが想定されます。

 

 

 

 

まとめ

今週は米国の早期テーパリングをメインニュースに振幅を伴う相場になりました。

来週にはジャクソンホールを控えており、テーパリング開始についての示唆があるかどうかが期待されています。しかし新型コロナウイルスの拡大が深刻となっており、慎重派なパウエルFRB議長がタカ派な発言をするかは微妙です。

前向き姿勢が示されるとドル買い。慎重姿勢を維持するとドル売りという流れが起きやすく、現時点では揉みあう相場状況であることを念頭に起きたいところです。