今週の為替相場考察(06.25)
毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。
FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。
僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。
PICK UP WEEK(2021.6.21 ~ 2021.6.25)
目次
ドル/円
今週は上昇相場となりました。
要因は米国のテーパリング観測の期待が高まったことです。
まず週当初こそ先週から響く日経平均下落によるリスク回避の円買いからくる下落が見られましたが、日銀によるETFの買い入れ再開が報じられると、持ち直し上昇転換しています。米国市場でもテーパリング議論が白熱し、リスクの高い状態にある中で外国からの円買いも多く行われていました。
しかし日銀ETF買い入れが4/21以来ぶりに実施されて日経平均株価の反発上昇となると、円売りが加速しました。これにはドル買いが伴わなかったため、今週の上昇は円売りによるものと想定されます。
さらに米当局の連銀からもテーパリング開始が早まるなどの見解もみられ、ドル/円の上昇を後押ししています。
週後半は円売りが落ち着き、停滞したまま越週となっています。
ユーロ/ドル
今週は目立った値動きは見られず、堅調な推移を示しました。
前半は先週の下落トレンドに対する反発上昇が行われています。(119.50までの上昇)
米国株式の好調な伸びとリスク選好のドル売りと思われる動きと推測します。
しかし、ユーロ圏でハンガリー中銀やチェコ中銀などEU加盟国による利上げサイクル再開や米当局の連銀からのテーパリング着手発言も随時報道され、方向感の出づらい相場状況が続きました。
そのまま今週は週末を迎える内容になっています。
ユーロ/円
今週は上昇となりました。
要因は円売りです。先週まで米国でテーパリング議論が白熱していたことからリスク回避の円買いが行われていました。しかし、一転日経平均株価が下落したことで6/21に日銀が約2か月ぶりにETF買い入れを行われ、日経平均が反転上昇する動きをみせ、円売り相場になっていました。
一方ユーロでは米国同様経済指標が堅調な推移を遂げてきていることからも、テーパリング議論が報道されてきています。方向性の定まらない状況下で円売りが行われたことでユーロ/円の上昇となっています。
しかし6/24には落ち着き、世界的に市場で明確な方向性がない状態が続いたことで目立った値動きもなく週末を迎えています。
まとめ
今週の相場はドル、ユーロの停滞の中、円売りがメインニュースになりました。
日本の株式市場は米国の金融状態に影響されることが多く、米国で経済成長が顕著に進む中、未だインフレすら感じられない日経平均が先週大きく下落していました。
2020年にあっては日銀が定期的にETFの買い入れを行い、日経平均株価を下支えしていましたが、4/21を最後に買い入れが終了している現状でした。
しかし、ここにきて6/21に2か月ぶりに買い入れされたことで、株価が反発上昇し、一気に円売りが加速したと思われます。
米国ではテーパリングによってドル買いが示唆されますが、あまりにも世界的に順調な経済成長を遂げていることから、株式市場も上昇していくと想定されます。
今後は米国株高・ドル高のトレンドを意識していくことになるでしょう。