今週の為替相場考察(08.15)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.8.09 ~ 2021.8.13)

 

目次

 

 

 

ドル/円

f:id:akadamablog:20210815105707p:plain

今週のドル/円は米国の7月消費者物価指数に注目が集まりました。

8/6雇用統計では非農業部門雇用者数が前月に続き続伸し、米経済が力強い勢いのまま下半期を迎えたことを示していました。これによって早期テーパリングが再熱したことでドル高基調となっていました。

そのような中で8/11に発表される7月消費者物価指数が好調となれば、雇用と物価の後押しを決定づけてきます。この期待を受けて週当初は先週に引き続き110.70円まで上昇しています。

しかし概ね予想通りではあったものの、前月比で0.5%上昇、コア指数で0.3%上昇と前回から伸びは鈍化していました。過度な期待感が後退する形となり、110.50まで下落しています。

なおも早期テーパリング期待自体は継続しているとみられ、8/13まで揉みあいましたが、NY時間に米ミシガン大学が13日に発表した8月の消費者信頼感指数(速報値)が約10年ぶりの低水準であることを公表すると一気にドル売りが加速しました。

最終的には109.50円付近まで下落し1週間を終えています。

 

 

 

ユーロ/ドル

f:id:akadamablog:20210815105718p:plain

ユーロ/ドルはドル/円と相反する値動きになっています。

今週の期待は米国市場の早期テーパリングです。ドルの値動きに特に支配されています。

前述のとおり8/11米7月消費者物価指数を待って期待感からドル高となり1.172まで下落しました。

8/11を迎えると前回から伸びは鈍化していたことで期待感の後退となり値動きは鈍化しました。しかし続伸ではあることと8/10発表の独ZEW景況感指数が予想を下回る数字であったことでドル期待感が継続し、揉みあいの相場になっています。

しかし8/13発表の米ミシガン大8月の消費者信頼感指数(速報値)が予想を大幅に下回ると一気にドル売りとなりユーロ/ドルは1.180まで上昇することになりました。

 

 

ユーロ/円

f:id:akadamablog:20210815105758p:plain

ユーロ/円は非常に動きが掴みづらい相場になりました。

米国のテーパリング期待からドルの動きに市場の注目が集まりました。これによってユーロと円は有力なドル通貨ペアのため、お互いにドルに対して相対する動きとなり似た値動きを見せました。これによって今週のユーロ/円は揉みあい相場となっています。

8/10発表の独ZEW景況感指数が予想を下回る数字であったこと、ECBが金融緩和姿勢を維持していること、日本でデルタ株が急拡大していることを考えるとユーロも円も主導で動くタイミングはないと思われます。

 

 

 

まとめ

今週は米国の早期テーパリングに注目が集まりました。期待感からドル高基調ではありましたが、消費者物価指数の鈍化から米ミシガン大8月の消費者信頼感指数(速報値)の悲観的ニュースもあり今週末では期待後退になってきています。

しかしユーロはECBが金融緩和長期化を明示していることで景気回復には時間かかっている状況、日本円はデルタ株の急拡大や日銀の金融政策に糸口が見えない状況でなおもドルの進退に注目が集まります。

今月は8/26~29にジャクソンホール会議でのパウエル議長講演を控えており、米当局からはタカ派的な発言も出ていることから、テーパリングについての発言に期待したいところです。