今週の為替相場考察(09.19)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.9.13 ~ 2021.9.17)

 

 

目次

 

 

 

ドル/円

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今週は調整色の強い1週間になっています。

ドル/円は方向感を失い、経済指標に敏感に反応しています。

週当初は揉みあい相場を呈していました。9/14NY時間になって相場が動きました。

消費者物価指数8月が公表され、予想を下回る内容(前月比予想0.4%上昇、結果0.3%上昇)となりインフレ上昇のピークアウト感が市場に広まりました。ドル売り・円買いが進行して109.40円まで下落しました。

しかし、これ以上の判断材料はなく、依然として米国経済のテーパリング開始を待つ段階の調整の動きに留まり、週後半は持ちなして110円に値を戻す動きになりました。来週は9/21~9/22にFOMCが開催され、その声明に期待がかかります。

ただし消費者物価指数の鈍化によりテーパリング開始の名言は持ち越しになる可能性が高く、織り込み済みの値動きになる予想です。

 

 

 

ユーロ/ドル

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今週はドル/円同様に米8月消費者物価指数の公表による振幅に左右されました。

4時間足の200日平均線にサポートを受けながら、9/14消費者物価指数の公表によりドル売りが進行し、1.182まで上昇しました。

しかしながら欧州でもテーパリング開始議論が行われている中で、ECB当局からはハト派的な発言が多く(ラガルドECB総裁は先週「今回の決定はテーパリングではなく微調整」「次の一手についての議論は未済」と発言した)、期待感後退でユーロ高とはなりづらい状況でした。

結果的に調整の決済売りに押され、週末にかけて1.1740を割り込む下落になっています。

 

 

ユーロ/円

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こちらも米8月消費者物価指数の公表による振幅に左右されました。

9/14公表後にリスク回避の円買いにより下落を始めると、通常はドル売りに対してユーロも買われるところですが、ECB当局者によるハト派的な見解によってユーロ安の意向が強く感じられました。

結果的に9/16の米国株上昇に伴うドル買い調整によってユーロ安となり、128.80円までさらに下落しました。

しかし円買いが収束したことで一転129.60円まで戻しましたが、ユーロ売りが強く129.00まで下落して1週間を終えています。

 

 

 

まとめ

今週は米8月消費者物価指数の鈍化によって為替市場が敏感に反応しています。

米国市場、欧州市場ともにテーパリング開始時期を伺う段階に来ており、先に米国で着手する見込みが高いことから経済指標に注目が集まっています。

しかしCPIの鈍化によって開始時期を予想することが困難になっており、市場も方向性がどっちつかずになっています。

その最中、ECBではテーパリング開始にハト派的な意見が多く、金融緩和長期化の可能性が高まり、ユーロ安傾向にあります。

現在では主要通貨のドル、ユーロが動かない状態でボラティリティが低下しています。

FXトレードは控えめにこの時こそ余裕を持って構える時期なのかもしれません。