今週の為替相場考察(05.09)
毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。
FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。
僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。
PICK UP WEEK(2021.5.3 ~ 2021.5.7)
目次
ドル/円
今週は5/6米雇用統計の結果からドル売りが加速する週となりました。
前半は日本、中国が休場ということもあり、動きは限定的になっています。
5/3に米国4月ISM製造業景気指数が発表された際には予想を下回る結果から、先週のFOMCなどでも再三唱えられている「インフレが一時的」との見解に裏付けとなる指標が出たことで、109円まで下落しています。
しかし、米株安とともに米債利回りも低下したことでリスク回避にドル買いが行われ、値動きは限定的になっています。
さらに週末の雇用統計を控えた様子見ムードも感じられました。
そして5/7に結果が発表されると、雇用状況が大幅悪化していたことで失望と10年債利回り低下によるドル売りが起こりました。
対してリスク回避の円買いも相まって、週末にかけて下落トレンドの状況です。
ユーロ/ドル
EUではワクチン接種進展による期待感が上昇しています。
ロンドン市場では経済指標も好結果が出ており、株高・ユーロ売りが進行していました。
5/5にかけては様子見段階が続く米国の状況に対して、1.200までユーロ売りによって下落しました。
しかし、5/6からはドルのリスク回避の動きが出始め、5/7の米雇用統計結果を迎えると、ドル売りが加速。対する基軸通貨としてユーロが買われました。
このことによって週末にかけては上昇トレンドになっています。
ユーロ/円
こちらは前半下落、後半上昇のトレンドになっていました。
前半はユーロ圏でワクチン接種進展や小売売上高など経済指標の好結果により、株高・ユーロ売りになっていました。
この時日本ではゴールデンウィークによる休場だったことから値動きは限定的になっており、ユーロ/円の下落に繋がりました。
しかし週後半は米国経済の株式・10年債利回り低下によるリスク警戒からくる影響によってユーロ高、円高傾向に推移していきました。
そして5/7に米雇用統計で大幅低下を発表すると、市場がリスク回避の動きを取り、ドルに次ぐ世界基軸通貨であるユーロの買いを誘発させました。
この結果からユーロ/円の週末上昇をもたらしています。
まとめ
今週は日本、中国の休日や週末に米雇用統計を控えた動きから変動の小さい1週間になりました。しかし5/7の米雇用統計が予想を下回る低下となったことで市場は混乱したまま越週した形になっています。
米雇用統計の影響力は大きいため、来週も米経済はリスク警戒ムードが流れることが予想されます。FRBもインフレは一時的と前々から公表していることからもドル高は考えずらい状況になったと捉えた方が良いと思っています。