今週の為替相場考察(04.11)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.4.5 ~ 2021.4.9)

 

目次

 

 

 

ドル/円

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今週は年明けから持続していたドル高のトレンドに調整が入る局面を迎えたと言えます。

バイデン政権の根強い経済支援策と米国長期金利上昇に伴ってドル買いが続いていました。

しかし、材料の出尽くし感や先週末の雇用統計にて改善の見通しが立っていることが指標に表れてきたことが、高値を打ち止めする結果となっています。

 

まずは4/5、イースターマンデーで多くの市場が休みとなったことで様子見の値動きとなりました。しかしNY時間になり、雇用統計の結果を受けて株高傾向に入ると、ドル高の調整の動きが始まりました。

4/6にかけてもドル売りが見られ、下落しています。

4/8のNY時間にはロング勢の利益確定売りもみられ、ドル売りがさらに促進しました。

またリスク回避で対照的に円買いが行われ、一時109円までの下落となりました。

 

しかし週末は中国の生産者物価指数が予想を上回る強い内容となったことから、世界的にもインフレ上昇が起きていると市場が反応し、再度ドル買いに持ち直すところも見えました。そのまま越週することになっています。

 

 

 

 

ユーロ/ドル

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こちらはドル高調整の売りに影響して今週は上昇トレンドとなっています。

4/5、イースターマンデーによりまずは落ち着いた相場でスタートするも、NY時間に入ると、前述のドル売りおよび有力な為替対象となるユーロの買いが行われ、上昇傾向となりました。

ドルは調整による売りがトレンドとなる中、ユーロ圏では非製造業PMI確報値が上方改定、

DAXが最高値到達などユーロ景気回復を見込める材料がでたこともあり、ユーロ買いを下押ししました。

節目となる1.190に到達すると、世界的なインフレ上昇やECBの米国や英国と比較するとより緩和姿勢の継続が強調されるような見解が報道されるとレートは落ち着き、1週間を終えています。

 

 

 

 

ユーロ/円

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ユーロ/円はユーロ/ドルの値動きに吊られた格好になっています。

週前半はドル高調整によるドル売り対象にユーロが買われた影響から上昇しています。

世界的にはユーロ/ドルの取引量がNo.1なため、世界最大の通貨であるドルとNo.2のユーロが相場を大きく動かします。

今回はドル売りが主導で通貨ペアにもっとも無難なユーロが選ばれていると思われます。

しかし4/8からは下落しています。

理由はユーロ/ドルが節目となる1.190に到達すると、ECBからテーパリングは時期尚早。緩和姿勢が継続との報道によって、ユーロ買いが一服したからです。

対して円はリスクオフの通貨と言われます。

ドル調整の一服、ユーロ買いの一服により、リスクを回避する動きから円が買われたと想像できます。

 

そして週末には再度上昇しています。

これは中国の生産者物価指数が予想を上回る強い内容となったことから、世界的なインフレ上昇を見込んだ市場がドルの買い戻しを再度行ったことによるものです。

リスク回避に持っていた円を売り、ドル買いに転じたことでユーロ/円の上昇となっています。

 

 

 

まとめ

今週はドルの調整局面となりました。

目立った指標結果や報道、要人発言は見られませんでした。

その結果ユーロ/円の中でも書いたとおり、通貨の特性が色濃くでた1週間だったと言えます。

ドル ・・・世界を支配する主要通貨

ユーロ・・・ドルに次ぐNo.2の通貨

円  ・・・値動きの少ない堅実な通貨であり、リスク回避時に買われやすい

 

以上のようなところです。

ドルのニュースは必ず押さえ、対する2つの通貨が今どのような状態なのかを掴むことで為替レートがどのように動いたか大まかに把握することができるでしょう。