今週の為替相場考察(04.26)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.4.19 ~ 2021.4.23)

 

 

目次

 

 

 

ドル/円

f:id:akadamablog:20210426121919p:plain

今週は調整の値動きに加えて、リスク警戒のドル高、円高の動きが主流になりました。

週当初は先週に10年債利回りが1.55%まで下落したことが影響して、ドル売りから始まりました。

その後調整により戻すも、108.50近辺では上値抵抗が強く、米株や米債利回りが下げ幅を広げるとドル売りが継続することになっています。また、変異種の感染が世界的に再拡大しており、市場にはリスク回避ムードがみられていました。

以降は落ち着いた揉みあい状態を維持していましたが、4/22にバイデン大統領から富裕層のキャピタルゲイン課税の最高税率を43.4%に引き上げる提案を行うとの報道が発表されると、米国株が下落したことからリスク回避のドル買いが一時見られています。

 

しかし最終的には様子見ムードとなり、再度調整のドル売りも交じり、108.00円付近で寄り付く結果になっています。

 

 

ユーロ/ドル

f:id:akadamablog:20210426121930p:plain

ユーロ/ドルは米国10年債利回り低下によるドル売りと欧州経済の先行き不透明感から来るユーロ買いにより上昇を続けています。

週当初から4/20にかけてはこの傾向でした。

その後、米国株が下落するとリスク回避によるドル買いが出始めました。

米企業決算が続々と発表され、好結果が相次いだものの、先行き不透明な経済状態を毛嫌いした警戒ムードが漂っていました。

4/22にバイデン大統領から富裕層のキャピタルゲイン課税の最高税率を43.4%に引き上げる提案を行うとの報道が発表されると、再度米国株が下落したことでドル買いのフローが発生しています。

しかし、4/23にはフランスとユーロ圏の4月PMI速報値が予想を上回る改善だったことやドイツPMI速報値も50超の水準を維持するなど欧州圏の回復基調が散見され、ユーロ買いも伴う上昇となりました。

またここにはフィキシングに絡んだ実需のまとまった買いも想定されます。

 

 

 

ユーロ/円

f:id:akadamablog:20210426121940p:plain

ユーロ、円ともに上昇基調にあると言えます。

ユーロはECB理事会に伴う調整および欧州圏の経済指標結果による上昇。円は米国経済圏の様子見ムードに伴うリスク回避買いでの上昇とみられます。

週当初には米債利回りの低下に影響されてユーロ、円ともに買われています。

その後は米国株が売られ始めたことによりドル買いに伴うユーロ売りおよび円買いの流れです。

しかし、ユーロ/円の4時間足200日移動平均線に下値をサポートされるとテクニカル的な抑制が含まれ、週末にはロンドンフィキシングに伴う調整買いがユーロに入り、上昇して1週間を終えています。

 

 

 

まとめ

今週はトレンドの少ない1週間になりました。

米国、EU、日本ともに方向性の掴めない状況が続きました。

米国は経済復調に順調ですが、株式市場ではバイデン大統領の富裕層のキャピタルゲイン課税の最高税率を43.4%に引き上げる提案に慎重姿勢を見せて上昇に抑止力をかけていました。この3つの通貨の中では今週はEUに上向く報道が出ています。

週末のフランスとユーロ圏の4月PMI速報値が予想を上回る改善だったことやドイツPMI速報値も50超の水準を維持するなどの経済指標が前向きな材料です。また、ファイザーと独ビオンテックが今年さらに1億回分のワクチンをEUに供給するというニュースが流れており、今後、EEUでのワクチン展開が加速する期待感が出てきています。

そのため欧州の株式市場が活性化する可能性が見込まれ、対してユーロの反落も想定しておかなければならないと考えています。

いずれにしても様子見の段階であると言えます。