今週の為替相場考察(04.18)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.4.12 ~ 2021.4.16

 

 

目次

 

 

 

ドル/円

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今週はドル売りが顕著に現れました。

米国10年債利回りが高値止まりを見せており、ドル買いが一服したことによる調整売りが感じられます。

FRBのパウエル議長は市場が混乱しないようテーパリングの言及については言葉を濁している状況です。そんな状況の中、4/13ロンドン時間にJ&Jワクチンの接種停止報道がでたことで、リスク回避の円買いおよびドル売りが進行しました。10年債利回りも高値更新をくすぶる中で一気に下落しています。

また、4/13には米消費者物価指数が発表されており、予想を上回る結果が示されたことで対照的に株式市場は活発化しました。

これがドル売りを促進させる要因にもなっています。

4/15には3月米小売売上高やバイデン大統領の追加経済対策に伴う1400ドルの直接給付が発表されましたが、ドル買いの上値は重く、逆に10年債利回りは下落する方向になりました。

年明けからのドル買いトレンドが収束し、今月に入ってから時折発言がみられた金融緩和策の継続が市場の動きの核になったことを感じさせます。

メイントレンドは株高・ドル売りトレンドと言って良いでしょう。

 

 

 

ユーロ/ドル

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今週はドル売りを前面に受けた上昇になったと言えます。

ユーロ/ドルは世界の基軸通貨ペアとなるため、ドルが売られたときは真っ先にユーロが買われやすいです。

欧州圏では、ワクチン接種の期待とロックダウン長期化の狭間でトレンドが掴みづらい状況にある中で、ドルの動きが活発でした。

4/13ロンドン時間にJ&Jワクチンの接種停止報道が出て米国10年債利回りが低下したことでドル売りが加速しました。これを受けてユーロが買われて上昇することになっています。

その後米国経済指標が好調な結果を示し続けたことで、このトレンドは今週継続し、ユーロ/ドルは1.199まで上昇しました。

 

またこのトレンドの裏では、世界に先立ってワクチン接種を進めてきた英国ですが、このワクチンが欧州での進展も期待されており、2月ユーロ圏小売売上高が予想以上に回復したことからも今後のユーロ期待が含まれた経緯も考えられました。

 

 

ユーロ/円

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ユーロ/円はお互いが対ドルに向けられた通貨ペアとなるユーロ買い、円買いの傾向で値動きが限定的となっています。

ユーロはドル売りに対するユーロ買い要因と英国からのワクチン進展期待および、2月小売売上高好結果を受けて上昇トレンドになっています。

円はドル売りに対するリスク回避の買い要因と見られます。

チャート的には130.00円~130.50円の間を揉みあうレンジ相場を4月当初から継続しており、方向性の出づらい状況が今週も続いたと捉えています。

今後は欧州圏でロックダウン緩和や英国からのワクチン普及期待が相場のトレンド形成に寄与する可能性が高いことから、上目線を念頭に置きたいところです。

 

 

 

 

まとめ

今週はユーロ、円のファンダメンタル的動きはほとんどありませんでした。

ドルが今週のFX市場を動かしている状況になっています。

現状は年明けから続いた長期債利回り上昇・ドル買いのトレンドから長期債利回りの下落および株式市場の活性化によるドル売りが先週から始まっています。

短期・中期的にはドル売りが継続することがメインシナリオだと考えています。

米国の経済指標は好結果が見られます。しかしFRBは経済発展がまだこの後だと提言しており、金融緩和および株式市場の発展が今後のトピックスになると想定できます。

引き続き米国経済の状況を観察していきましょう。