今週の為替相場考察(03.16)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.3.8 ~ 2021.3.12

 

 

目次

 

 

ドル/円

f:id:akadamablog:20210316231122p:plain

今週の値動きは限定的でした。

まず週当初の動きは、土曜日に米上院が1.9兆ドル規模の追加経済対策の修正案を可決し、ますますドル高を醸す雰囲気になりました。米国10年債利回りの上昇によってドル高・円安のトレンドが継続しました。

しかし、3/9午後になるとドル高の流れが一服し始め、調整の動きになります。

3/10の米消費者物価指数に市場が注目し、買い控えが起きたものと思われます。

そして指数が発表されると、【結果+1.3%、予想+1.4%、前回+1.4%】となり、前回を下回ったことでドル売りのフローになりました。

ただこれも一時的に収まり、米国10年債利回りの上昇や週末の調整により再度ドル買いとなったところで1週間を終えています。

 

 

ユーロ/ドル

f:id:akadamablog:20210316231139p:plain

ユーロ/ドルはECB理事会の結果によってユーロ買いを取り込んでいます。

まず当初は、ドル高によりユーロ売りを併発して3/9まで下落しました。

しかしその後は、米国の消費者物価指数と3/11に開催されるECB理事会に注目が集まっていることから、様子見の調整が入ったことで上昇しました。

そして3/10に米消費者物価指数が発表されると、前回を下回る結果であったため、ドル売り・ユーロ買いを促進させました。

さらにECB理事会の中でパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)による債券購入を増加すると発表されたことで、ユーロ買いが進み、1.200付近まで上昇しました。

ただ、週末には再度調整が入ったことで1.195付近で越週することになりました。

 

 

ユーロ/円

f:id:akadamablog:20210316231151p:plain

こちらは上昇トレンドになりました。

ドル買いがメイントレンドになっていた中で円売りおよびユーロ売りが目立っていましたが、今週はユーロ買いが進行しての上昇と考えられます。

まず週当初こそ両通貨売りから揉みあいを呈しましたが、3/11になるとECB理事会が開催され、前述のとおりPEPPによる債権購入を増加するとの声明でユーロ買いになっています。ラガルド総裁も債券購入を前倒しで実施すると表明しており、積極的に対応する姿勢に市場の買いを誘発しています。

最終的に130円を超えたところで1週間を終えています。

 

 

まとめ

今週はドル高に調整が入った1週間であったと思います。

消費者物価指数の伸び率鈍化やECBの債権買い促進などドル高に対しては薄い経済状況が表れ、市場の勢いがストップしています。

ただその中でも米国10年債利回りが1.6%を超えてきており、リスクオンの範疇には入っていない様子です。

やはりバイデン大統領の方針に対する期待が大きく、当面ドル高の終了は判断できない状況です。