今週の為替相場考察(03.20)
毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。
FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。
僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。
PICK UP WEEK(2021.3.15 ~ 2021.3.19)
目次
ドル/円
今週は17日に行われたFOMCに注目が集まる週になりました。
米国など主要国の長期債利回りの上昇へどのような対応が行われるのかが焦点でした。
週当初から17日までは様子見の値動き。109円を節目にレンジ相場を形成しました。
FOMCの結果が発表されると、18日未明には一時108.60円まで下落しました。
状況としては市場が期待したほどではなく、FRBは利上げを慎重にみている印象が強いです。ここからの早期利上げには否定的であり、ハト派な見解だと市場では捉えられ、ドル売りが行われました。その後は買い戻しが見られ、ドル売りも一時的なものと思われます。
しかし、18日になると日銀金融政策決定会合において
①ETFの購入年間約6兆円の原則を削除したこと
②長期金利は従来±0.2%程度としていた変動幅を同0.25%程度と若干広げたこと
などが表明されており、アフターコロナの長期戦に余力をつくったことが目に見えました。
これに伴って一時円高になり、再度ドル/円は下落しています。
それでも米国の長期債利回りの上昇によって週末にかけて再度ドル買いとなり、1週間を通じてレンジを形成することになっています。
ユーロ/ドル
ユーロ/ドルでもFOMCまで値動きは抑えられていました。
FRBによる景気見通しの公表が期待されていたと考えられます。
18日未明になるとFOMCの結果から上昇しました。目立った発言はなく、FRBは金利に対して慎重姿勢を見せており、ハト派的な印象を市場が感じ取ったためドル売りを誘っています。
しかしこれも一時的なものにとどまり、すぐにドルの買い戻しが行われ、状況は一服しました。
その後はドイツで新型コロナ感染者数が再び急増したことで、ユーロ売りを誘いました。
また、米国長期債利回りも上昇したことで下落し、そのまま1週間を終えています。
ユーロ/円
ユーロ/円もFOMC期待の影響から17日までは値動きは抑え気味でした。
FOMCの結果を受けて、ドル売りに誘発されたユーロ/ドルの上昇が見られ、ユーロ高となりユーロ/円は上昇しました。
しかし前述のとおり動きは一時的で、買い戻しが行われています。
さらに18日の日銀金融政策決定会合によって金融政策に幅をもたらしたことで日本株の急落リスクおよび長期債利回りの上昇を予感させて円買いとなっています。
以上の結果から週末にかけては下落傾向で越週しています。
まとめ
今週はFOMCへの市場期待感が強いものを表しました。
直前までは調整の値動き、直後は要人発言を読み取ったドル売りが行われ、米国の経済影響の強さを感じられます。
対して日本でも日銀会合で政策修正が決められており、アフターコロナへの金融政策へ下準備を行ったと言えます。
世界的に金融緩和が長期化することは明らかであり、各国中央銀行が市場の混乱を抑える必要性が出てきました。
今後はより各国の金融政策が市場に影響を及ぼすでしょうから、重要イベントの直後は要注意と言えそうです。