今週の相場感と今後のシナリオ(08.23)

引き続き今週の相場感について考察していきます。

相場は今後どう動くのかは誰にも当てることはできません。しかしながら、定期的に現状を過去検証して値動きのアルゴリズムを知ることで、予測する確率を高めることはできます。

 

僕なりのテクニカル、ファンダメンタルズの側面から考察し、値動きを捉える参考になればと思い、記事を書いていきます。

 

目次

 

 

 

 

ドル/円

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8/17-8/21

今週は乱高下する相場となりました。

まずはアメリカが中国に強気な姿勢を見せ、相場にも期待感を波及させていた米中通商協議が延期されたことや、片や日本のGDP速報値が発表され、結果的にデフレを呼び起こす要因となり、円高となったことが見えてきて8/19までに105円まで下落しました。

しかし、このまま下落トレンドが形成されるかと思われましたが、8/20のFOMC議事によってイールドカーブコントロールの導入に消極的な見解がニュースになり、一転してドル高になりました。さらに米中通商協議が数日以内に開催されるとのニュースもあり、106.20円まで上昇しています。

その後は、長期的な目線ではまだ下目線であること、米新規失業保険申請件数が100万件を突破したこと、FOMC議事録では5月、6月は急回復を見せたものの、以降は伸び悩んでいることも言及していたため、ドル買いには伸び悩んでいる状態です。

来週は8/27-8/28にジャクソンホールが控えています。個人投資家も今週はニュースに影響されやすくなる週になると思います。26~28日にかけてアメリカの経済指標がいくつか発表されるのでこれら悪い指標であればドル売りになる可能性は高いです。

テクニカル的にも長期的な下落目線はまだ残っている状況です。

 

 

 

ユーロ/ドル

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8/17-8/21

今週はドルの影響で動いた相場になっていました。

8/19までは米中通商協議が延期されたことやドル売り円買いの流れ、これは背景とした米長期金利の低下によって上昇しました。

キリ番である1.195に差し掛かると伸び悩み、8/20のFOMC議事によってイールドカーブコントロールの導入に消極的な見解がニュースになり、一転してドル高になりました。

その後は5月、6月は急回復を見せたものの、感染第2波の拡大の影響から、それ以降は回復が鈍化している可能性も言及されていることから一旦の戻り買いが起き、1.188に到達するも、欧州圏のPMI速報値が軒並み悪く、1.1755まで反落しました。

現状は上値1.195のレジスタンス、下値1.175でサポートが機能しており、この中での揉みあいにあると言えます。来週は8/27-8/28にジャクソンホールが控えており、市場の注目が増す勢いにあるため、これに関連するニュースで方向感が変化する可能性は高いです。

 

 

 

 

ユーロ/円

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8/17-8/21

ユーロ/円は一転して下落傾向になりました。

8/17に日本のGDP速報値が発表され、円高を引き起こしたことが下落の要因になったと思われます。テクニカル的に見れば125.50でレジスタンスラインとサポートラインが転換しており、意識されていることが分かります。ここで堅調に推移していましたが、8/21の欧州圏のPMI速報値が軒並み悪く、一気に124.50まで下げた格好です。

今の相場はドルが大きく影響しており、ユーロ/円はテクニカル的に判断していくことの方が良さそうです。円には追加の金融政策が期待できず、一方ユーロにはコロナ復興基金を軸にした堅調な政策決定に期待感が残る。今も長期的に見れば上昇トレンドにあると考えられます。

 

 

 

 

結論

今は新型コロナウイルスの影響で見通しが立たない状況が続いており、市場にお金を回すためにはゼロ金利を継続するしかない。結果的に世界最大通貨であるドルは売られていくだろう。対してユーロは堅調な政策でアメリカのような強硬な動きは見られない。今、世界中の投資家がEUを見直している時期に来ているのかもしれない。