今週の為替相場考察(10.2)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.9.27 ~ 2021.10.1)

 

目次

 

 

 

ドル/円

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今週はドル買いの週になりました。

先週の中国恒大集団のリスクが後退したことで米国の早期テーパリングに着目されたことが考えられます。また、月末のリバランスも要因に挙げられます。テーパリング開始を視野に入れたドル買いの実需や株式から通貨への組み換えが行われたことも考えられます。

9/27から米国10年債利回りの上昇が見られました。これに呼応してドル買い・円売りが進行しました。

9/29未明に節目となる110.50円まで上昇し一旦落ち着きましたが、NY時間に米中古住宅販売成約指数が予想を大きく上回る伸びとなったことがわかると、さらにドル買いが進行しています。9/30には112円まで到達しました。

しかし10/1になると調整段階となり、短期筋の利益確定売りや10年債利回りの低下に押されて値を戻す展開になりました。月末のリバランスも相まって加熱気味の上昇だった模様です。

 

 

 

ユーロ/ドル

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ユーロ/ドルもドル買いに主導される展開になりました。この一週間にかけて下落しています。

週当初はドル/円と比較すれば値動きが落ち着いています。

要因は26日にドイツ総選挙が実施され、引退するメルケル首相が所属するキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)が第2党に転落したことが考えられます。

ドイツはユーロ圏の主要国家であり、メルケル首相は在任16年の長期政権を維持していました。政治的先行き不透明感が台頭し、値動きが抑えられた可能性があります。

しかし、9/30になると米中古住宅販売成約指数が予想を大きく上回る伸びとなったことがわかり、一気にドル買いが優勢となりユーロ/ドルも下落しました。ECBは慎重姿勢を維持しており、ドル買いが後押しされています。

週末には短期筋の利益確定があり値を戻しましたが、最終的に1.160まで下落しています。

 

 

 

ユーロ/円

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ユーロ/円は振幅の大きい相場になっています。

前半は円売りが優勢でした。先週に中国恒大集団が社債支払いを遅延しているとの報道で一時世界的にリスク警戒のトレンドに陥りました。この時にリスク回避の円買いが行われましたが、その後社債の利払いを履行することが発表されると一気に円買いに転じました。

以降は今週まで円売りが継続しています。さらにこの背景には米国のテーパリング開始の期待からドル買いが行われていることも要因に挙げられます。通貨ペアとなる円が売られました。結果的にユーロ/円の上昇となっています。

しかしながらユーロも対ドルの主要通貨ペアです。円売りが落ち着くと、週後半はユーロ売りが開始しました。

最終的には128.80円付近で着地しています。

 

 

 

 

まとめ

先週の中国恒大集団が社債支払い遅延による世界的なリスク相場から一転、警戒感が薄まると、FOMCでも再々注目が集まる米国のテーパリング開始について期待感が高まり、米国10年債利回りが上昇しました。これによってドル買いが大きく進行してきています。

特にドル/円は110円で揉みあっていましたが、今週になって上抜けし、ドル高へ傾きつつあります。今後の米国市場のニュースには注意しましょう。