今週の為替相場考察(05.23)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.5.17 ~ 2021.5.21

 

 

目次

 

 

 

 

ドル/円

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今週は不確実性の強い相場展開になりました。

米国のテーパリング議論が大きくなる局面になり、市場は調整姿勢からかドル売りが徐々に進行しています。

前半からFRBが金融引き締めを目前に行うとの見方からドル安傾向が続きました。

また、直近発表の米経済指標は強い内容が多く、出口戦略に着手する材料も揃ってきているようにも見えます。

5/19にレートが上下しています。

中国の金融業界団体が暗号資産関連サービスの提供を禁止するような規制を強化した報道が出たことでビットコインが急落しました。これにより米国株や原油も下落し、ドル買いに転じました。

しかし、この直後にFOMC議事録が公表されると、今度はドル売りに一転しました。

一部FOMCメンバーが量的緩和縮小の議論を出していたことで市場が敏感に反応して下落しました。

それ以降は過度のリスク警戒の動きが一服したことでドル売り方向に調整が入ってきました。そのまま週末を迎えて一部決済の買いが入りましたが、今のところドル売りの傾向になっていると言えます。

 

 

 

ユーロ/ドル

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前半にはユーロの上昇が目立ちました。

ユーロ圏のワクチン展開の加速や経済回復が早期に見えてきたことが材料になっています。

ECBのテーパリング予測も含まれており、長期債利回り上昇によるユーロ高が考えられます。

しかし5/19になると、前述のビットコイン原油下落に伴うドル買いやその直後に発表されたFOMC議事録による米国テーパリング予測によって利益確定のドル売りが行われ、ユーロ/ドルは乱高下しました。

ただ、欧州債利回りが上昇している状況であったことでユーロ/ドルは底堅く揉みあいで推移することになっています。リスク警戒感が高まってドル買いも見られましたが、ユーロ高基調は根強いものであると感じられます。

そのままの状態で週末を迎えることになっています。

 

 

 

ユーロ/円

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今週はユーロ高傾向の後押しを受けての上昇基調の中でリスク警戒の円高を含む流れとなっています。

前半はユーロ圏のワクチン普及や経済回復に伴う早期テーパリング観測によってユーロ高トレンドが現れました。

しかし前述のドルの乱高下によってリスク警戒ムードが高まり、円買いが見られます。

さらに米国でテーパリング観測が強まる状況のため、決済のドル売りも伴っていることからもなお、ユーロ高、円高が目立つ結果になっています。

円の動きは小さい中で、ユーロ高によるユーロ/円の上昇がトレンドになっていると思われます。

 

 

 

 

 

 

まとめ

注目材料は米国のテーパリングがいつ着手されるかということです。

以前よりテーパリングに関しては議論がなされて来ていましたが、今週になってFOMCで議論され始めたことが公になり、市場もこれを敏感に感じ取っている状況です。

今週の為替レートはすでに織り込んだ動きもあったことから、大きなボラティリティは生まれませんでしたが、FRBの発言にはこれまで以上に神経質な相場になることが予想されます。

今週はリスク警戒もあり、ずいぶん前からドル買いをしてきた投資家の決済売りによるドル売りが出たと思っています。

これからは長期債利回り上昇に伴うドル買いに転じることを念頭においておく必要があるでしょう。