今週の相場感と今後のシナリオ(12.13)

毎週末に一週間の振り返りを記事しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

今後のトレード戦略の礎となるデータベースをこのブログを通して得ていただければと思います。

 

目次

 

 

 

ドル/円

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12/7-12/11

今週は相場全体として慎重な動きを見せている。

新型コロナウイルスのワクチン開発によって、全般的には株高・ドル売りの流れは継続している模様である。しかし、それも11月後半から期待が継続してきたことから流れが一服してきており、大きな変動とは言いづらくなっている。特に世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大しており、ワクチン実用化が現実的とは言えない中、リスク警戒の認識も見えてきている。

ただしその中でも英国などで接種が始まったほか、続々とワクチンの承認作業が報じられた。広く使用されるのはまだ先のようだが、明るい話題ではあった。

その中で4時間足の200日平均線が下降トレンドを築いている状況でドル/円は上値を押さえつけられながらドル売りになっていると言える。

今週は明確な動きは見せなかったが、12/10に上値を試した後は株高→ドル売りや感染リスク警戒の円高、米中対立懸念の円高から下落してきていると考察する。

 

 

ユーロ/ドル

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12/7-12/11

今週は新型コロナウイルスのワクチン開発に期待を寄せるドル売りの動きと、EUと英国の貿易交渉による合意なき離脱の可能性からくるユーロ売りリスク、ECB理事会でのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)決定によるユーロ高の動きとさまざまな思惑が重なる相場となりました。

今までの流れで考えれば、ワクチン開発の進展とPEPPによる市場活性化によりユーロ/ドルの上昇が継続しています。その流れは今週になっても続いており、高値更新を試す状況です。

週前半は合意なき離脱を警戒する動きでユーロの下落となりました。しかし、12/10にはECB理事会でPEPPの結果が発表され、持ち直しての上昇から高値を再度試す流れになっています。

 

 

ユーロ/円

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12/7-12/11

ユーロ/円もユーロ/ドルと同じ動きです。

ドルが明確な動きを見せなかった中で、合意なき離脱の警戒による週前半のユーロ下落、12/10のECB理事会でPEPP結果発表から持ち直し上昇の動きとなっています。

ユーロ/円も高値更新を試す流れが先週から続いており、126.50円をレジスタンスとして売上抜けるかが焦点と考えられます。

 

 

 

 

結論

今週は動きの少ない揉みあいの相場になりました。

トレンドのドル売りは未だに継続中ですが、ワクチン開発のほかは感染拡大の影響からか値動きは限定的となっています。

対してユーロは神経質な状況に入ってきています。英国との貿易交渉は決着の見通しが立ちません。合意なき離脱が現実味を帯びており、ポンドと合わせて下落リスクが考えられます。しかし、PEPPの決定はユーロ高を感じさせる市場活性化の一手になり得ます。明確な発表が出て、投資家としては明るいニュースです。

いずれにしても年末にかけて合意なき離脱のリスク警戒と新型コロナ対策ワクチンの普及のニュースには要注意であると言えます。