今週の為替相場考察(01.24)

毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。

 

PICK UP WEEK(2021.1.18 ~ 2021.1.22)

 

目次

 

 

 

ドル/円

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18日はアメリカがキング牧師生誕記念日の祝日のため、NY市場は休場となりました。

しかしドル高の流れが先週に引き続き継続しています。

要因は、夜にバイデン大統領から次期財務長官に指名されたイエレン氏の指名公聴会が予定されており、その中でバイデン政権の方針である積極的な財政出動への期待から、ドル高の動きが強まったものと考えらます。

 

しかしその後は、イエレン氏のコメントが想定内のハト派発言であったことや、バイデン政権誕生による株高推移に影響されて一転してドル売りになりました。

さらに21日には日銀金融政策決定会合が行われ、金融政策の現状維持を決定しました。

展望レポートでは2020年の成長見通しを引き下げており、失望感が見られたことで下落を引き起こしています。

 

そして週末には再度調整のドル買いとなりました。週末を迎えることに加えて、香港で初のロックダウンとの報道や米国ハイテク株が物足りない決算であったことでリスク回避のドル買いになったと予想されます。

いずれにしても方向感が失われている気配が漂います。

 

 

 

ユーロ/ドル

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先週に引き続きドル高が継続し、12/10以来となる安値を付けています。

その後は19日になって安値が一服すると、米国でイエレン氏が指名公聴会を行うにあたって、経済再生に向けた支援策を進める姿勢が強調される期待が広がり、株高・ドル安へ転換しました。さらにユーロ圏では独ZEW景況感指数が予想を上回る改善を示したことも分かり、ユーロ買いも加速させ、上昇トレンドとなりました。

21日にはECB理事会が開催され、金融政策は据え置かれました。また、「パンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の全額を使うとは限らない」など楽観的な様子が垣間見え、ユーロ買いを後押しする形となりました。

その後も高値で水準を維持して越週となりました。

 

ユーロ/円

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ユーロ/円は大きく振幅する結果となっています。

まずは先週からドル高につられて円高が継続し、安値を更新します。

その後、19日になって前述のとおり米国でイエレン氏が指名公聴会を行うにあたり、株高が先行し、リスク選好のドル安、円安となりました。

さらにユーロ圏では独ZEW景況感指数が予想を上回る改善を示したことも分かり、ユーロ買いも加速させ、上昇トレンドとなりました。

20日なると今度は下落します。要因はポンド買いが顕著になっていたからです。

ポンド/ユーロの動きが活発で、昨年の5月以来の安値となり、ストップ注文が決済されたテクニカル的な側面が影響したものと考えられます。ユーロ売りとなり125.40円まで下落しました。

しかし、21日以降はECB理事会が開催、金融政策は据え置かれ、前述のPEPP全額を使うとは限らないとの結果からユーロ買いとなり、上昇しました。

今週はそのまま越週しています。

 

 

まとめ

方向観が掴めない相場になってきています。先週はバイデン大統領の大規模財政支出方針の影響でドル高傾向になっていました。

しかし、今週に入ってからはやや楽観視の株高傾向に変わってきたように思われます。

新型コロナウイルスの拡大は依然として改善はみられないものの、ワクチン接種の計画が進んできたことから長期的にみて回復傾向との見方が広まってきたように感じられます。

ECBも「見通しのリスクは下に傾斜しているが、顕著ではない。経済活動は12月に提示した基本シナリオにほぼ沿っている」と悲観的には捉えていない。

今後はリスク選好のシナリオも想定して良さそうではないでしょうか。