今週の為替相場考察(01.17)
毎週末一週間を振り返り、為替相場を考察しています。
FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。
僕自身の今後のトレード戦略を立てる基となり、記録をつけるブログですが、読んでくださる方のトレードの手助けになるよう書いていきます。
PICK UP WEEK(2021.1.11 ~ 2021.1.15)
目次
ドル/円
今週はドルの方向性で相場が動いていました。
週当初はバイデン大統領の正式就任およびトリプルブルーの成立により、大規模な財政支出を予測した長期金利の上昇となってドル高が続きました。先週から引き続く動きとなっています。
これを受けて米国10年債の購入の動きが活発で、好調な入札結果により1/12に高値をレジスタンスで阻まれたのち、米国10年債の動きは急低下しています。また、ダウ平均もプラスに転じていることも材料になり、ドル/円も下落に転じました。
その後はドル売りに調整が入り、動きが落ち着くと、米機関当局らが経済措置に慎重な発言が相次ぎ、パウエルFRB議長も1/14に「利上げはすぐにはない」と述べたことで、相場への影響は一時的なものに留まっています。
ユーロ/ドル
ユーロ/ドルは今週、上値重く下落の道を辿りました。
先週に引き続きバイデン政権およびトリプルブルーによる大規模な財政支出の影響でドル高の流れでスタートしました。しかし当然これを見越して、米国10年債の購入が好調な入札となり、1/13からは一時調整のドル売りとなりました。
その後は方向感を失うも、ユーロ圏でロックダウンの強化や欧州当局がユーロ高牽制発言により、ユーロ安のトレンドが大きくなりました。
また、米国でも前述に加えてリスク回避のドル買いも想定され、ユーロ/ドルは下落が続くトレンドとなりました。
ユーロ/円
ユーロ/円は下落の一途を辿りました。
背景にはユーロ圏での新型コロナウイルス拡大が考えられます。
フランスは夜間外出禁止令の開始時間前倒し、ドイツではロックダウンを一段と強化する意向を表明しており、欧州経済の先行き不透明な状況が想像できます。また、欧州当局のユーロ高牽制発言や追加緩和政策の期待が含まれてユーロが下落傾向にありました。
また、日本でも感染拡大が止まらず、緊急事態宣言が次々発令されており、リスク回避の円買い傾向が見られます。
こういったなかで今週は4時間足の200日平均線や126円を割り込む下落トレンドとなりました。
まとめ
今週は米国の利上げ観測からくるドル高トレンドに調整が入った一週間となりました。
週中盤で米国10年債の購入により、ドル高が一時休止し方向性が失われている状況です。
そこにユーロ圏でロックダウンやユーロ高牽制によりユーロ安のトレンドが形成されています。
米国では株式や原油に利益確定売りが出ており、リスク回避のドル買いも見え始めてきています。来週はバイデン大統領の正式就任となります。追加経済対策の規模は1.9兆ドルで、成立には共和党の支持も必要としており、審議によっては規模縮小も懸念されています。
米国の状況が来週の話題となりそうです。