今週の相場感と今後のシナリオ(11.07)

毎週末に一週間の振り返りを記事しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

今後のトレード戦略の礎となるデータベースをこのブログを通して得ていただければと思います。

 

 

目次

 

 

 

ドル/円

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11/2-11/6

今週は米国大統領選挙の影響をもろに受けています。

まず理解しておくことは、バイデン氏が事前調査で優勢だったことです。バイデン氏は取り組みに大型財政出動を掲げており、中央銀行が債権を発行する方向性から長期金利の上昇が見込まれます。結果ドル高へ進みやすい状況にあると言えます。

4日までの投開票を受けて、バイデン氏優位であることから105.35まで上昇しました。

しかし、トランプ氏との接戦に持ち込まれると、リスク回避でドル売り、米10月ADP雇用統計が冴えない結果だったことから104円を割り込む売りに転じました。

さらに104のキリ番を割ったことで、ロスカットを巻き込んだ下落となりました。

5日にはFRBのパウエル議長が経済の下振れリスクが拡大していること、追加金融政策が必要になる公算が高く、12月には経済見通しを修正するなどの発言が目立ち、下落リスクが高まっている状況です。

 

ユーロ/ドル

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11/2-11/6

今週は200日平均線を上抜けて強い上昇になっています。

週明け数日は米国の大統領選挙投開票を控えて様子見ムード。接戦を催し、バイデン氏当選の期待感を下げたため、11/4まではリスク選好のドル売りになりました。

そしてフロリダ州など激戦州でのトランプ大統領の勝利でバイデン優勢ムードが崩れてきたところで急落し、1.160まで落ち込みました。

しかしその後は、流れが一変します。今度は金融政策に依存した政策運営が長期化されるとの相場解釈から長期金利低下→株高→ドル売りに変わってきました。

5日のパウエルFRB議長によるハト派な発言も相まって強い上昇トレンドを作りました。そしてそのまま週末を迎えました。

 

 

ユーロ/円

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11/2-11/6

今週はドルに相場を支配されており、ユーロ/円の動きは少なくなっています。

バイデン氏当選の見通しが分からなくなってきた3日にリスク選好のドル売りがありました。対ユーロでユーロ買いとなり、0.5円の上昇が見られます。

しかしその後は大統領選の激戦化により、双方動きが取れない状況になったと言えます。

週末には米国株高→ドル売り→ユーロドルの上昇を受けて、123円まで上がりましたが、具体的な方向感は見られていない状況です。

 

 

結論

今週は米国大統領選挙によって相場が支配されました。

当初のバイデン氏有利から、開票後トランプ氏との激化により、バイデン氏当選後のシナリオが崩れてしまっています。

大型財政出動から長期金利上昇→ドル高の流れ想定から一転、金融政策に依存した政策運営が長期化されるとの思惑が垣間見え、金利低下→株高→ドル売りに状況が変わっています。どちらの当選にしても当面は強いトレンド形成は難しいでしょう。

さらにここにきて新型コロナウイルスの感染が拡大してきており、リスク回避の動きも頭に入れておく必要があると考えます。