今週の相場感と今後のシナリオ(11.01)

毎週末に一週間の振り返りを記事しています。

FXの世界では事実に基づく考察が成長の近道になると考えています。

今後のトレード戦略の礎となるデータベースをこのブログを通して得ていただければと思います。

 

 

目次

 

 

ドル/円

f:id:akadamablog:20201101124029p:plain

10/26-10/30

週明けからリスク回避の動きが強まりました。米国株が下落を始めたのに対してドル買いになり、上昇しました。米国では感染第3波を感じるほど感染者数が増加しており、ホワイトハウスのメドウズ首席補佐官も、米国はパンデミックを抑制できていないと発言していた。また、大統領選の前に追加経済対策の導入も期待感が減少しており、リスク警戒の流れが出ていたようだ。

さらに27日は欧州株も下落し始め、リスク回避に円買いのフローになりました。

以後もドル買い、円買いのリスクオフが進行し、29日には104.00円まで下落しています。

リスクオフではドルに対して円買いが強くなりやすいためです。

104円まで下がると29日にはショートカバーが入り、下げ止まりをしていますが、米第3四半期GDP速報値と米新規失業保険申請件数の良好な結果が後押ししています。

ただし、依然としてリスク警戒のムードは続いていると言えます。

 

 

 

ユーロ/ドル

f:id:akadamablog:20201101124044p:plain

10/26-10/30

今週は下落の傾向が1週間続きました。

米国で感染拡大を受けて米国株が下落し、ドル買いが起きました。27日には欧州圏でも感染拡大懸念が広がり、リスクオフでユーロ売りから円やドル買いになりました。

以後も1週間を通じてリスク警戒ムードは続き、越週することになりました。

フランス、ドイツではロックダウンを導入する動きが出ていることや、29日のECB総会ではラガルド総裁が「ECBが12月に行動することにほぼ疑いない」と追加緩和を感じさせる発言をおこなったことでハト派的な印象を持って欧州圏の株の下落を引き起こしている。今後も下落傾向が感じられている。

 

 

ユーロ/円

f:id:akadamablog:20201101124055p:plain

10/26-10/30

こちらも下落の傾向が1週間続きました。

前述の米国での株安→ドル買いから、リスク警戒の円買いの流れ。

そして、欧州圏の感染拡大によるユーロ売り→ドル、円買いが行われて、ユーロ/円は下落しました。

ユーロ/ドルと同じようにラガルド総裁が「ECBが12月に行動することにほぼ疑いない」と発言したことが市場のユーロ売りを印象付ける形になっています。29日には日本でも日銀金融政策決定会合(BOJ)がありましたが、追加緩和は据え置き、黒田総裁記者会見も新味に欠ける内容であったため、リスク警戒の円買いが続いてもおかしくありません。

 

 

 

結論

現状は新型コロナウイルス感染の拡大を受けて、世界的にリスク警戒ムードが流れています。ユーロ圏はロックダウンを導入することやECB総裁の追加緩和予見があることから、リスクオフ傾向は続きそうです。

米国ではついに11/3に大統領選を控えます。バイデン氏の当選が大方の予想で、無事当選すれば、一時ドル買いの可能性があります。しかし、企業減税の廃止や富裕層に向けた増税など株価の目線では、ネガティブな公約がバイデン氏にはあるため、様子ですぐ大きな変動は少ないようにも考えられます。

反対にトランプ大統領継続ならば、リスクオンに転じる可能性は高いです。経済回復へ向け、大きな舵取りの引き金にも捉えられます。

いずれにしても11/3は要注意の日になりそうです。