今週の相場感と今後のシナリオ(08.09)

今回は先行きの読めない現状の相場について僕なりに考察しました。

週の振り返りをして、世界経済の全体像を俯瞰することがFXの相場観を捉えることと同意義であると思いますし、聞きなれないマクロ経済を知る足掛けになると考えます。

 

値動きを捉える参考になればと思い、考察していきます。

 

目次

 

 

ドル/円

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8/3-8/7

前週のドル安の流れを受けて、反発からスタートしました。

一時は106.50円まで上昇しましたが、三角持ち合いの下限に阻まれ、ストップします。今週は週末にアメリカの雇用統計を控えていたため、目立った動きはありませんでした。

しかし、8/5(水)の米7月ADP雇用統計(結果16.7万人、予想120.0万人)が冴えない結果となり、雇用統計でもアメリカに景気に悪い数値が出るのではと不安が広がっていました。結果、雇用統計の数値では予想より改善(結果176.3万人、予想148.0万人)しており、週末は再度上昇するという方向観の判断しづらい動きになったと言えます。

 ここで注目したいのは、ドルインデックスと円インデックスです。

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週足のデータを紹介します。

2018年につけた最安値から今年3月の最高値にフィボナッチを引きました。すると今は61.8%を抜けてきています。61.8%まで到達すると反発する可能性は低くなり、レートを戻す可能性が高くなります。また、200日平均線を割っていることからも買い目線から売り目線に移行してきていることが伺えます。

そして、円インデックスです。

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長期的な不景気不安からのリスクオスとドル安の流れを受けて上昇傾向にあります。

そして今は2018と2019に付けた高値のポイントに差し掛かってきており、この95.5ラインを抜けるかに期待が掛かります。このラインを抜けてしまえば99.0まで次点はなく、円高の流れができます。

 

以上のことから今あるドル安の流れに円インデックスの上抜けが加われば、ドル/円の下落は大きなものになるであろうと予想しています。

来週は円インデックスに注目したいところです。

 

 

 

ユーロ/ドル

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8/3-8/7

今週は動きがなかったと考えています。前週の高値で打ちどまり、三角持ち合いの上限を目処に揉み合いになっている模様です。ファンダメンタルズ的にも重要な影響はなく、今までの急騰から勢いを失っているように感じます。EU復興基金合意に伴う楽観ムードの買いも次なる政策が明らかになるまでは影響は薄いです。

しかし、ドルは上記のとおり下落傾向にあります。ドル売りが強まれば必然と第2通貨であるユーロの買いも増えます。この影響が大きければ三角持ち合いの強い上昇傾向になっていきます。

 

ただ、テクニカル通り反落する可能性も考えたいところです。事実、現在のチャートの形はダブルトップを形成しています。1.1700を下抜ければ、反落の傾向は強まるとみています。

こうなるケースはアメリカの経済が上向き、ドルを別の通貨に移行していた投資家が再度ドルを買い、リスクオンで株に投資を始める流れが見えたときです。

今後はアメリカのニュースを視野に入れていくことが重要でしょう。

 

 

 

 

ユーロ/円

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8/3-8/7

テクニカル的な側面から高値を更新し、さらに上値を試す展開にいると捉えます。

EU復興基金合意に伴う楽観ムードで上昇していました。しかし、ここにきて楽観モードも賞味期限切れになっており、ファンダメンタルズ的にユーロの上昇は考えづらくなってきています。

ここで注目したいところはアメリカの影響です。新型コロナ第二波のリスクや8/5(水)の米7月ADP雇用統計(結果16.7万人、予想120.0万人)が冴えない結果が出て、ドル売りの傾向が出ています。そうなればリスクオフの通貨である円が買われていく流れになります。これによる円高がユーロ/円にも影響してきそうです。現在値は直近の高値位置あり、さらには円インデックスで高値更新となれば反落目線で動いてくだろうと予想します。

今は円の動向に注目したいところです。

 

 

 

結論

今週は値動きの少ない一週間になりました。この背景にはアメリカの影響が強く、やはりFXの動きはアメリカの動向が大きいことが象徴づけられます。来週の注目はドルインデクスと円インデックスです。これらが順当に今の方向性を保ち進んで行くようならリスクオスの傾向に入ると言えるでしょう。