今週の相場感と今後のシナリオ(07.05)

今回は先行きの読めない現状の相場について僕なりに考察しました。

週の振り返りをして、世界経済の全体像を俯瞰することがFXの相場観を捉えることと同意義であると思いますし、聞きなれないマクロ経済を知る足掛けになると考えます。

 

値動きを捉える参考になればと思い、考察していきます。

 

目次

 

 

ドル/円

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6/29-7/3

今週のドル/円相場はファンダメンタルズに影響を受けた週であったと言えます。

29日当初から上昇してきました。

米5月住宅販売保留指数の好結果(予想19.3%→結果44.3%)やリスクオンムードによって107.90円まで上昇しました。これは上昇幅が大きく、短期筋目線での損切りを伴っていると考えます。その後停滞して相場が落ち着きますが、7/1までにかけて再度上昇しました。

これらは月末のリバランスによるものと考えられます。ドル/円は6月に当初107.80円から6/29時点で107.10円まで下げていました。為替レートは下がれば上がりますから、リバランスを考えると上昇して調整をかけてきます。今月も例外なくこの動きがみられたと思われます。

そして、7月に入ると反対に上昇した分、下落しました。判断の目処としては日足レベルで108.36円付近に200日平均線がレジスタンスとして作用していた地点がポイントです。

 

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さらに上昇チャネルが上値を抑えていることが分かります。これら2つの要素が重なり、強い反発となりました。世間的には新型コロナ第2波感染の懸念の声が大きくなってきており、リスク回避の目線であったり、中国、香港間の国家安全法施行のニュースが発表され、米中関係の先行き悪化が取りざたされて下落が大きくなったと思われます。

しかし、アメリカの経済指標が軒並み良かったこと、JPIFのドル買いが下支えになり、現在まで停滞が続いている状況です。

今後のテクニカル的な上昇ポイントは間近高値の107.72円抜け、下落ポイントは107.33円の下抜けです。停滞局面なので、これから週頭にかけてはトレンドラインの形成や三角持ち合いなど判断できる形ができるまで様子見段階と捉えて良いでしょう。

 

 

 

ユーロ/ドル

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6/29-7/3

米5月住宅販売保留指数の好結果(予想19.3%→結果44.3%)やドイツ議会は「ECBの債券購入プログラム支持の動議を計画している」との一部報道により週当初は下落しました。その後は、新型コロナワクチン開発の進展ニュース、アメリカ経済指標の好結果によるリスクムードやEU復興基金への期待感の高まりから7/2まで反発上昇しました。その後は1.130円で上抑えとなり、反落しました。方向感は出にくいものの、アメリカ経済指標の好結果からドル買い、ドイツ議会からECBの債券購入を支持するとのニュースなどが出て、下落傾向にあります。

 

 

結論

ドル/円、ユーロ/ドルいずれも好結果な経済指標とコロナ第2波感染のリスクが相場に影響しており、上下どっちに転ぶか不透明な状態が続いています。世界第2位の通貨であるユーロが復興基金や英国EU離脱後交渉に難航している状況であるため、下落目線が今週も続くと思われます。そうなれば流動性の効くドル買いもしくはリスクオフの円買いが方向を決めていくのではないでしょうか。

今後は7/6 米ISM非製造業景況指数や7/7 RBA政策金利発表に注目し、動きを観察したいところです。